2013年7月7日日曜日

感性の畑を耕す

まる一日お疲れさまでした。
相当疲れたと思います。
自分を語り、相手を聴き、とても神経を集中しましたね。さらに感情という普段はあまり使っていない(ホントは使っているのですが使わないふりをしている)筋肉を使いましたから。

みなさん、上手にしなやかにやってましたよ。
私のgenderとgenerationのバイアスがあるのかな。男性でオジサンである私にとって感情を使うというのは難儀で厄介なことなんですよ。

感性を耕すというイメージですね。
感情の畑をクワでひっくり返して柔らかくして空気を入れて、相手の感情を受け取れるよう準備します。固いカチンカチンの畑だと相手の感情も受け入れられず上滑りしてしまいますから。

始めは緊張してますから、徐々にグループに慣れ、深めてゆきます。
不安は対象が非特異的な漠然とした感情です。
怒りは否定的に盛り上がる強い感情です。
悲しみは喪失体験、深くなっていきます。
喜びって、幸せが増えたときの変化に対する感情です。たとえば受かった時、結婚した時、美味しいものを口にしたとき喜びますよね。しかし、在学(在職)中ずっと、結婚している間ずっと喜んでいるわけではありません。満腹になればご馳走も喜ばなくなります。

しかし、よく考えてみると悲しみの方が扱いやすいんですよ。
悲しみは誰でも喪失すれば当然行き当たるわけで、許容された感情です。
怒りはその裏にある不安・恐れの防衛であり反動の感情だから、怒りをさらに深めると別の感情が出てきます。
不安は焦点をぼかした感情だけに、ピントを合わせるともっと辛くなります。

心のバリアを一時的に開放して、心のバランスをいったん崩します。泣く行為は比較的やりやすく、ロールプレイが可能です。しかしホントに怒ったり、不安発作を再現することは通常できません。
キャッチボールするとお互いにすごくわかった感覚を持つでしょ。それが支援者にとってとても大切な要素なんですよ。

うまくいかない時もあります。心の畑の中に処理されていない切り株が埋もれている場合です。そこに近づこうとするとすごい圧迫感を受け、その近辺にクワを入れることはできません。
あるいは、不用意に核心に触れてしまい、崩れてしまいます。
後者の方がまだ良いんですよ。グループの力でうまく処理できれば、トラウマの回復を体験できます。回復できないようなコントロールされていない場では、そもそも開墾してはいけません。
前者の場合、耕作がうまくいかず未墾地が残ってしまいます。
その部分をうまく切り開くには、グループ構造を変えなければなりません。今回より少人数で時間をかけ、あるいは個人で、もう少しintensiveな耕作方法に切り替えます。

私の研究室ではそれをやってますので、どうぞご利用ください。

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