2013年4月17日水曜日

対話の中から答えが見つかる


知・生きがい・技能・・・

それらを本当に得るには双方向の対話が大切です。一方向の伝達では一応わかったつもりにはなりますが、ホントはわかっていません。

  • 私は高校の物理が苦手でした。授業で先生から理屈をなんとなく理解しても問題は解けません。自分で苦労しながら問題集をやってるうちに、何となく分かってきました。あ、なるほどね。こうすればいいのね。自分で納得できれば応用が利きます。
  • 大学の医学部では膨大な知識を教授から伝えらえます。国家試験対策の短期記憶には役立つが、実際に病気を治すには役立ちません。病院で実習して研修して、先輩の医師や患者さんと関わり対話しながら習得していきます。



生き甲斐も対話(関係性)の中から生まれます。親密な他者としての家族、パートナー、友人、仲間たち。あなたがいるから、私、生きていけるの、楽しいの。他者に必要とされることで、自分の存在価値が浮かび上がってきます。

親は子どもにどう関わったら良いか、、、という解決策も対話から生まれます。

  • どう接しがら子どもをやる気にさせることができるでしょうか?
  • 子どもが朝なかなか起きないとき、学校に行きたがらないとき、どういう言葉をかければ良いのでしょうか?

そういった質問をよく受けます。まさにそれがお知りになりたいことですね。
教科書的な一般論はお答えできるのですが、そのとおりやったからといってうまくいきません。
お子さんはどのような状況か、親は今までどのように関わってこられたか、それがどううまくいかなかったのか、、、などのお話を十分に伺います。その中から、「では、こうしてみては!?」という解決策が導き出されます。それがカウンセリングです。

心の支援者も同じです。
心理学やら、心理療法の理論を教授や教科書から習います。ふんふん、そういう理屈なのねと合点は行っても実際には使えない。クライエントと対峙して、あるいはスーパーヴィジョンや研究会でヴァイザーや仲間と対話します。その中で、ああなるほど、「ガッテン!・ガッテン!」を叩くことでほんとに習得していきます。
理論・知識の習得は、勉強しましたよという自信の獲得にはなるだろうけど、たくさん本を読んだから、たくさん大学で学んだからといって、臨床の腕が上がるわけではありません。
クライエントさんとの対話の中で、支援者はずいぶんたくさん学ばせてもらっています。
さらにそれを反すうして身につけるのがスーパヴィジョンであり、研究会です。
自分の支援体験を語り、相手(仲間・ヴァイザー)が彼らの体験を語ります。それを繰り返していく中で、相手の情報にではなく、自分の体験から「ガッテン」を叩くことで、ゴルフコースに出ても、戸惑わずフェアウエイをキープしながら、玉をグリーンにのせることが出来るようになります。

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