2012年10月19日金曜日

カウンセラーの心のフィルター

1時間、しっかりお話を伺うと、私の心のコップは満杯になります。
たくさんの出来事、家族や学校などいろいろな人々の動き、困難な問題、辛さ・苦しさ・悲しみ・不安・後悔・怒りなどなどさまざまな感情、、、
世間話のように軽くない、深刻なお話しがたくさん私の心に入り、重くなります。

「先生は人の悩みを聴いてばかりで、自分が悩んじゃったり疲れたりしないんですか?」

よくそう尋ねられるのですが、たしかに疲れますよ。
でもプロですから、自分の心のメンテナンス、整理の術を心得ています。
心のフィルターから満杯の水が静かに引いていく中で、消え去らずに残る残差があります。
面接の直後はわからないのですが、2-3日経ってから面接の場面を思い出し、あの方はこういう気持ちだったのだ、こういうことを一番言いたかったのだ、、、と状況がより明確に見えてきます。

カウンセラーの心が満杯だと、どうカウンセリングを進めたらよいのかよく見えません。
しばらくして、勘所が見えてくると、カウンセリングの方向性が見えてきます。

そのようにして得られた残渣を、このブログに書いています。
それは実際のカウンセリングの話ではありません。それを私の心のフィルターを通して創り上げた物語(フィクション)です。

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