2012年10月26日金曜日

否定されると、心配になる(羽田空港)


映画「ディア・ハンター (Deer Hunter)」の一場面を思い出す。
前線で生死をかけた戦闘から帰還した元ベトナム兵が、盛り場の闇でロシアンルーレットの賭博で再び生死をかける。
トラウマの強迫反復行為。
私の海外出張はそれに近い部分がある。
もちろん高校留学という原体験はトラウマではない。その正反対、とてもpositiveな体験だった。だから良いのだろうが、何かと理由をつけて原体験を強迫的に繰り返している。


なんとなく気持ちがとっ散らかってる。
後ろ髪を引かれる思い。
ホントに海外出張行っても良いのだろうか?
目的はある。というか十分ありすぎるくらい。

実は行く直前に、仕事の根幹ではないが小さくもない部分でケチがつき、どうしようか・こうしようかと考えを巡らせている。今まで当然「良し」としてきた部分を否定されたのだ。普段は陰りのない自己肯定感が少ししぼんでしまった。すると当該の件だけでなく今まで疑問の余地がなかった他のすべてのことが、なんとなくこれでホントに良いのだろうかと自信がなくなってくる。
普段の仕事を放ったらかしにして海外出張なんかに行っちゃって良いのだろうか?
何か隠れた取りこぼしがあるんじゃないだろうか?
留守宅は大丈夫だろうか?
なんだかわからないけど、大切なことを見落としているんじゃないだろうか?
などなど。
ひとつひとつ丁寧に考えれば問題はないはずなのだけど、なんとなく漠然とした不安を感じる。
強迫神経症の人の不安感がなんとなく理解できる。

他者から否定され、今まで維持していた自信の片鱗がとぎれると、なんか心細くなる。
そういうときは、自分だけだと悪循環のスパイラル。こうやって気持ちを表出するか、他者からバックアップしてほしくなる。

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