2012年10月16日火曜日

相談を拒否する親

弟は10年以上ひきこもっています。
でも母は専門家に相談することを一切拒みます。
「弟は性格がとても特殊な変人だから、心から理解できる専門家などいるわけがない」、
「無理にそんなところへ連れて行ったら、どんなに傷つくかわからない、本当に二度と心を開いてくれなくなるから絶対にできない」と強く拒絶します。
母はもうひきこもりを解決することそのものを恐れている気がします。
弟とふつうに接することができるのは母だけです。しかし母は弟に対して「外へ出て働きなさい」など強く言ったことは一度もありません。
これ以上母を動かすことはとても難しく感じます。しかし専門家からは「母をまずなんとかしなければ。母は逃げているだけだ。」と言われます。

 お母さまはとても自信を失くされていらっしゃいますね。長年、息子さんのことで悩み、あるいは他にも事情があって、深く傷ついていらっしゃるように思います。息子さんのことを相談する前に、お母さんご自身が元気になることを目標にしましょう。
 まず、娘のあなたとお母さんがご一緒に相談にいらしてください。とりあえず、弟さん自身を連れてくることは考えず、家族のカウンセリングをすすめましょう。
 お母さんの気持ちを十分に支えたいと思います。お母さん自身が専門家と関わっていくうちに元気が出てきます。そうすれば、これまでの「とても無理」という気持ちから「もしかしたらできるかもしれない」という気持ちへ変化してゆきます。
 それでも、お母さんは相談を拒否するかもしれません。その場合は、お姉さんおひとりでも構いません。相談にいらしてください。もう少し事情を伺い、姉としてご家族にできることを丁寧に探っていきましょう。
 決して簡単ではありません。
 しかし、希望を捨てる必要はありません。

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