2010年4月22日木曜日

職場で辞職を表明

現在、勤めている大学を今年度いっぱいで辞め、開業することを、昨日の教授会で学科の教員仲間に伝えた。
かなり前から、親しい友人や、ごく身近な同僚たちには伝えてきたのだけど、秘密裏だった。
これで、おおっぴらに話を進められる。もう、後には戻れない。

同僚たちの反応は、思っていたよりクールだった。
大学教員は、企業の社員や、一般の公務員のようなチームワークの部分はそれほど多くはない。小中学校の教員は、学年単位・学校単位で協力しなければならない仕事が多い。大学の場合、輪番制の各種委員や学生の担任などの役割は、私が抜けることで迷惑をおかけするが、本体の授業や研究は個人単位で行われるから、チームを組んでいる仲間以外は、直接大きな影響を受けるわけではない。上司に相当する学部長もいるが、辞表を提出するわけでもなく、一応、僕の意向を告げ、あとは事務手続きを進めるだけだ。

過去に辞めていく教員を振り返ると、定年退職と、他の大学に移ったりの自己都合退職と半々くらいだろうか。医師免許を持っている教員は、私のように辞めて開業するパターンがけっこう多い。私が抜けることによって、新たに教員を公募することになる。その手続きが面倒で結構時間がかかるので、今回のように早め、つまり年度が始まってすぐに大学に伝えないといけない。大学が望むような新たな人材が見つかるか、不安は残る。また逆に、私より若く、優秀で、大学にとってふさわしい人材を発掘するチャンスだろう。

むしろ私が心を痛めるのは、僕と直接チームを組み、一緒に仕事をしている人たち。彼らは僕の辞職によって多大な影響を受ける。僕が抜けても、彼らの安寧をどう実現させるか。辞めるまでの間に考えないといけない。

今までは、組織の中の人間として、良くも悪くも所属する場によって自分の存在が証明されてきた。これからは、一匹おおかみ。所属機関は自分自身しかない。自由かもしれないが、厳しい。経済的には、きっとなんとかなると思うが、全部、自己責任だ。組織に頼ることはできない。それだけの覚悟ができているのか、よく自分自身に言い聞かせないと。

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